水と油の私達

「戻ってきて、くれないっ、すか?」

「っ…」


栞はいつも、私を気にかけてくれていた。

最後まで私の味方をしてくれていたのは、幹部の誰でもない、栞だけ。

私はどうしてちゃんと信じてあげられないのだろう。


「わな、?」

「っ!違いますっ!違います!!ほんとです!本気ですっ、マナの疑い、解けなくってすいませんっ…おれ、下っ端だからっ、全然、上手くできなくって、すいませんっ」



彼が謝ることじゃないというのに、優しい彼は自分を責める。

私が姫だったときもそうだった。

栞が風邪を引いて、手当てをするために花火大会を断念したときだってそう。

風邪なんて仕方がないし、家庭環境がよくなくて家の人に頼れないことも彼のせいじゃない。

それなのに、彼はずっと謝っていた。

別にいいのに、気にしないのに。

人一倍優しい彼は何度も謝っていた。