水と油の私達

「マナ?」



どうせまたさっきのように他の人でしょう…

なんて、もしかしたら本当に奇跡はあったのかもしれない。

嬉しくもない奇跡だったとしても。



「マナ!!」



叫んだ男が私の肩を掴む。

驚いて横を見れば(しおり)が立っていた。

心臓がうるさいくらいに鳴り響く。

私にマナとつけた張本人。

銀狼の、下っ端。

バレた、バレたバレたバレた…

激しい鼓動が鳴り止まない。

どうしてここにいるの?

ここは紅が仕切っているから他の暴走族はいないはずなのに。

いや、そんなことよりも早く逃げなくちゃ…



「あ、おれっ、別に、マナになんかしようとかしてません、っ!」



焦った表情の男の子。

必死に弁明するように言葉を紡いでいる。



「おれ、あのっ、ずっとマナに会いたく、って、!!おれは、信じてますっ!!」

「…」


「だから、えっと…」