聡いケイティの推測に、レクシオールはうなずく。

「それだけではない。王太子も出席する予定らしく……あの女達と会うことにもなるだろう」

 三家合同での茶会の知らせ。
 そして彼が言っているのは、リュミエールの姉のサンドラとリーシアのことだ。

 まだ結婚相手が決まってはいないリーシアはともかく、サンドラは王太子と共に王城で暮らしているはずだが……彼が来るとなれば確実に顔を見せるだろう。

「……さすがにこれは断ることは出来ん。余程の理由なく欠席すれば王太子の面子を潰すことになろうからな」
「ですが! ……体の調子が悪いとでも言えば、無理にとは言わないのではありませんか?」

 ケイティの提案にレクシオールは渋い顔をする。

「よしんばそれがまかり通ったとしても、いつまでもそうやって逃げ続けるわけにはいくまい……。だがエル、本当にお前がそれを望むならば……頭位はいくらでも下げて来てやる」
「いえ! いいえ……そんなのは嫌です」