(レジーナはな……小さな頃、くっついてばかりだった息子を、どこか自分の弱さを受け継いでだのではないかと心配していた。もし同じ病にかかってしまったらと思うといてもたってもいられず……だからああして、一番つらい方法で息子を遠ざけたのだろう……)
レジーナの思いが全てレクシオールのこの先を憂いての事だったのだと話を聞いて理解すると、リュミエールは口元を覆ってうなずく。
こうしてこらえないと、思わず嗚咽が漏れそうになってしまう。
(大きくなった後も、あいつの心配は尽きなかった。あんな朴念仁に嫁は出来るのか……一方で変な女に引っかからないか。苦手な食事も克服したのか、気の合う友人は出来たか。過保護なことこの上ないが、その気持ちは痛い程伝わって来たよ……私も同じ気持ちだったから)
そして小公爵はその一言をリュミエールの頭に響かせた。
(『どうか幸せに』……それだけをレジーナは願っていた。こんな血筋に生んで多くを背負わせ、ずいぶん苦しめてしまったけれど……血筋などに負けずに、また誰かを愛し支え合って幸せに生きて欲しい。……そうレックスに伝えてやってくれないか、小さな聖女よ)
(……分かりました)
レジーナの思いが全てレクシオールのこの先を憂いての事だったのだと話を聞いて理解すると、リュミエールは口元を覆ってうなずく。
こうしてこらえないと、思わず嗚咽が漏れそうになってしまう。
(大きくなった後も、あいつの心配は尽きなかった。あんな朴念仁に嫁は出来るのか……一方で変な女に引っかからないか。苦手な食事も克服したのか、気の合う友人は出来たか。過保護なことこの上ないが、その気持ちは痛い程伝わって来たよ……私も同じ気持ちだったから)
そして小公爵はその一言をリュミエールの頭に響かせた。
(『どうか幸せに』……それだけをレジーナは願っていた。こんな血筋に生んで多くを背負わせ、ずいぶん苦しめてしまったけれど……血筋などに負けずに、また誰かを愛し支え合って幸せに生きて欲しい。……そうレックスに伝えてやってくれないか、小さな聖女よ)
(……分かりました)



