「ふふ、エル……あなたは今まで何をしていたの? 日々お疲れの王太子殿下のお心に寄り添い、支えとなって上げるのが婚約者の務めでしょう? それなのにこんなに苦しまれているのを放っておくなんて……」
サンドラは妖艶な仕草で王太子の頬を撫で上げ、彼はうっとりとした視線をサンドラに返す。
それだけでもう、二人がある程度の深い関係にあるのは伺い知れた。
「……サンドラの言う通りだ。私はあなたの愛情深さに救われた……もはや他の妻など考えられない。よってリュミエール、君との婚約は今を持って破棄させていただく。理解してくれたか……? わかったらこの場を去るがいい……君にはもうふさわしくないのだからな。なぁ、サンドラ」
「えぇ、あなた……」
王太子の肩に嬉しそうにしなだれかかるサンドラ。そして、輪の中からもう一人の姉、リーシアが進み出てくる。
「ふん、エル……いいざまね。あら何これ、ごみかしら? 邪魔ねぇ……」
サンドラは妖艶な仕草で王太子の頬を撫で上げ、彼はうっとりとした視線をサンドラに返す。
それだけでもう、二人がある程度の深い関係にあるのは伺い知れた。
「……サンドラの言う通りだ。私はあなたの愛情深さに救われた……もはや他の妻など考えられない。よってリュミエール、君との婚約は今を持って破棄させていただく。理解してくれたか……? わかったらこの場を去るがいい……君にはもうふさわしくないのだからな。なぁ、サンドラ」
「えぇ、あなた……」
王太子の肩に嬉しそうにしなだれかかるサンドラ。そして、輪の中からもう一人の姉、リーシアが進み出てくる。
「ふん、エル……いいざまね。あら何これ、ごみかしら? 邪魔ねぇ……」