「わかっておりますとも。御嬢様がどうしても公爵様のそばを離れたくないとおっしゃいましたので……毛布を持って来たのですけれど、すっかり寝てしまわれたようですね」
「……ふん。全く、自分の面倒も見れんくせに……。おい、こいつを部屋に運べ」
「そんなに強くつかまれていては無理にはなすことはできませんわ。それに御嬢様が望まれてこうしているのですから、私にそれを止める権利はございませんし、どうせ誰かが見張っておらねば公爵様、すぐに動こうとなさるでしょう?」
リュミエールの隣から、背中に毛布を掛けてケイティは意地の悪い笑みを見せる。
それにレクシオールは舌打ちしながらも……目の前の幸せそうな少女の顔を見ていると、この手を振り払って出ていく気分にもなれない。
しかしそれにしても良く寝ている……。
(起きないか少し試してみるか……これでどうだ?)
「むふん……」
軽く頬をつねってみたが、くすぐったそうに手を跳ね除け、目を閉じたまま微笑むだけで少女は起きる気配がない。レクシオールの口からつい苦笑が漏れる。
「……ふん。全く、自分の面倒も見れんくせに……。おい、こいつを部屋に運べ」
「そんなに強くつかまれていては無理にはなすことはできませんわ。それに御嬢様が望まれてこうしているのですから、私にそれを止める権利はございませんし、どうせ誰かが見張っておらねば公爵様、すぐに動こうとなさるでしょう?」
リュミエールの隣から、背中に毛布を掛けてケイティは意地の悪い笑みを見せる。
それにレクシオールは舌打ちしながらも……目の前の幸せそうな少女の顔を見ていると、この手を振り払って出ていく気分にもなれない。
しかしそれにしても良く寝ている……。
(起きないか少し試してみるか……これでどうだ?)
「むふん……」
軽く頬をつねってみたが、くすぐったそうに手を跳ね除け、目を閉じたまま微笑むだけで少女は起きる気配がない。レクシオールの口からつい苦笑が漏れる。



