(まさか俺が倒れてから、ずっとこいつは……ここで?)
右手を彼女の小さな手がぎゅっとつかんでいて、レクシオールはそれをやけに暖かく感じた。
先程感じていた情けなさが一層募り、罪悪感と一緒に胸を締め付ける。
「あら……公爵様。起きられましたか」
静かに扉が開いて部屋に入って来たのは、リュミエールの世話係のケイティだった。それと同時にすっと、その足元を影が横切って抜けていく……。
「あら、しょ……おほん、サムも安心したみたいですわね。公爵様の倒れた後に訪れて、ずっと心配そうに付き添っていらしたんですよ、リュミエール様の膝の上で」
「猫がか……っ!? 違うぞ、これは勝手にこいつが……!」
繋がれた手に注がれるケイティの暖かい視線に、あわてて離そうとしたレクシオールだったが、予想以上に強くつかまれている……。
やましいことは何もしていないのに、頬が熱くなり、彼はそっぽを向いた。
右手を彼女の小さな手がぎゅっとつかんでいて、レクシオールはそれをやけに暖かく感じた。
先程感じていた情けなさが一層募り、罪悪感と一緒に胸を締め付ける。
「あら……公爵様。起きられましたか」
静かに扉が開いて部屋に入って来たのは、リュミエールの世話係のケイティだった。それと同時にすっと、その足元を影が横切って抜けていく……。
「あら、しょ……おほん、サムも安心したみたいですわね。公爵様の倒れた後に訪れて、ずっと心配そうに付き添っていらしたんですよ、リュミエール様の膝の上で」
「猫がか……っ!? 違うぞ、これは勝手にこいつが……!」
繋がれた手に注がれるケイティの暖かい視線に、あわてて離そうとしたレクシオールだったが、予想以上に強くつかまれている……。
やましいことは何もしていないのに、頬が熱くなり、彼はそっぽを向いた。



