ムショうの


 ハッと、口をつぐむ。
 もしかしたら、久しぶりの姉妹ドライブで、テンションが上がっていたのかもしれない。自分では気づかなかったけれど。

 饒舌になってしまって、たくさん語ってしまっていて。
 途中で、ムショウに恥ずかしくなった。恥ずかしい。これじゃあ、わたしがおしゃべりうのちゃんみたい。自然と、声が小さくなっていく。

 だけれどうのちゃんは、

「あはは、そうだったねぇ!それに、うん、わかる。そういうの、なんかわかる」

 わたしに笑顔を見せながら、ウンウン、首をふってくれて、わたしはよけいに恥ずかしくなった。

 けれど、いやな恥ずかしさじゃなかった。

「・・・前見て運転してよ、うのちゃん」
「行き先変更して、ひまわり畑に行くー?」

 うのちゃんが、勢いよくハンドルを切る。わたしの体が、左右にゆさぶられる。

「そしたらうのちゃんが見たいって行ってたお店、行けなくなっちゃうでしょ。逆方向じゃん」
「えー?急いだら全部行けるよぉ」
「うのちゃんが急いだら事故にあうから!!」

 ケラケラ笑う、うのちゃん。笑い事じゃないよ、うのちゃん。
 顔を上げる。わたしの目線は、車の窓を通り抜けて、ずっと遠く、青空に向かう。

 うのちゃんが隣にいたら、なんでだろう。ひまわりは見なくてもいいような気がした。

 うのちゃんの笑う声とか、顔とか、それは全部、青空の下のひまわりを、あざやかに思い出させてくれるから。