好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜

そう言った甘い声の持ち主を見ると、最上くんの手首を掴んでいる。



「……瑞樹。邪魔しないで」

「僕は困っている萌音ちゃんを助けただけだよ?」

「萌音は困ってない」



そう言って最上くんは彼の手を触り払う。

むすっとした表情の最上くんの視線の先には、私たちと同じクラスの綾瀬 瑞樹がにこやかに微笑んでいた。


話したことはないけど名前は覚えている。

だって、彼は最上くんと同じくらい女子からの人気が熱いもん。


こうやって近くで見ると本当に王子様みたい。

透き通るような美しい髪の毛に、ぱっちりとした二重……。

って、そんなに人をじろじろ見ちゃいけないよね。



「綾瀬くん、あの、ありがとう……」

「どういたしまして」



柔らかな微笑を見せる綾瀬くんはやっぱり、王子様だ。

クラスメイトが騒いでいたのも納得。

本当にキラキラ王子様みたい。