「悔しいけどお似合いだね」

「……瑞樹くん」

「でも、僕は萌音ちゃんを諦めたわけじゃないからっ」



その瞬間もシャッターが切られているとは知らず。

今日という日が私たちにとって、最高の思い出になったことに変わりはない。



「ねえっ。4人で写真撮ろうよ!」



私は最上くんに下ろしてもらうと、鞄からスマホを取り出す。

カメラを起動させて、4人で集まる。



「いくよー。3、2、1っ!」



私はシャッターボタンを押す。

カシャッ、という音と同時に保存される写真。

この写真は一生の宝物だ……。

私はそんな思い出の詰まったスマホを鞄にしまう。



「イベント、最後まで楽しもうねっ!」

「「「おうっ」」」