好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜

「やっぱり、かなわないや……」

「……」

「滝沢さん、かっこいいもん。私がどんなに意地悪しても負けなかったし。意地悪ばかりした私のことを抱きしめてくれるなんて、」



私にはできない。

そう、東雲さんは呟いた。



「滝沢さんが、コスプレは自分の生きがいだって強く語っていたとき、すごいなって思った」



東雲さんに突き飛ばされたあの日を思い出す。

私の好きなことを笑われて嫌だったけど、私にとってのコスプレを再認識できた日でもあった。



「私には、そういう信念みたいなものはないから」

「……コスプレ、楽しいよ」

「え?」

「あ、」



思わず口にしていた言葉にハッとする。

私は、パッと東雲さんから離れた。

今、私なにしようとしていた……っ?

東雲さんにコスプレの魅力とか語ろうとしてた?

この雰囲気で?

無意識とはいえ、絶対嫌な思いさせたよね?

だって、東雲さんはコスプレのことあまりよく思っていないみたいだし……っ。