ハァハァと息を切らしながら、風船を落とした場所へと向かうと、そこには余裕な顔で風船を仰ぐ紺くんの姿があった。
「初、走れる?」
「走れます!」
「あと少しだから気抜かないで」
「は、はい!」
どのペアよりも先に1階へと到着したわたしと紺くんは、そのまま休むことなく体育館を目指した。
そして、紺くんの見事なアイデアにより1着でゴールしたわたし達。
2着は小さな風船、扇子を選んだ星出さん虹叶くんペアでその差はわずか5秒。
こうして、ドキドキ♡風船運びゲームは学園長の「優勝は鮫上・倉下ペア──!」という一声により幕を閉じた。



