俺が、好きになっちゃダメ?


「わたしね、分からないの。お兄ちゃんも、お父さんもお母さんも何も悪くないのに、どうして苦しまなきゃいけないのか、いくら考えても分からなかったの……」



あの時よりもずっと大きくなったといえど、まだ小学4年生という、幼い体で精一杯、苦しい言葉を紡いでいる姿を見ていて、思わずわたしは、晴ちゃんの肩を抱いてしまった。


晴ちゃんの目からは、大粒の涙がボタっと落ちた。



「なんで、お兄ちゃんは何も悪くないのに、もう帰ってこられないんだろう……」



「晴ちゃん……」



それは、わたしだって同じだ。

どうして、玲は苦しんでも苦しんでも報われることなく、二度と帰らないところへ行ってしまったんだろう。