独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

「どうした?」

 不思議そうに、だけど優しい表情で振り返ってくれる絆那さん。

 その仕草にドキッとしてしまい、一瞬言葉に詰まりかける。

 でも……はっきりと、伝えたい。

 少しだけ震えている唇を奮い立たせながら、私は大きく言った。

「私のこと、気遣ってくれてありがとうございますっ……! 明日、絆那さんが迎えに来てくれるの、待ってます……!」

 私がこんな事、言える立場じゃないのは分かり切っている。

 甘えすぎだって、頼りすぎだって言われてもおかしくない。

 だけど、絆那さんが私を気にしてくれている事が嬉しい、から……っ。

 言った途端に恥ずかしくなって、慌てて視線を逸らす。

 わ、私今凄く大げさな事した……よね。

 こんな事したって、絆那さんの気持ちが分からないから私は何もできない。

「……やっぱり俺、和凜のこと好きなのやめられない。あんまり可愛い事しないでくれ、心臓を壊す気か。」

「そ、そう言うつもりは、全くないですけどっ……。」

 美月ちゃんと似たような発言をした絆那さんに、こてんと首を傾げる。