独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 絆那さんの前で、泣くわけには……っ。

 なのに、追い打ちをかけるかのように絆那さんは私の頭をさらっと撫でた。

 壊れ物を扱うような、繊細な手つきで。

「和凜が心配する事は、何もない。」

「きずな、さんっ……優しすぎ、ますよっ……。」

「そうだな、和凜限定だけどな。和凜にしか優しくしない、つーか他の奴に優しくしたくない。」

 そ、そういうものなの、かな……?

 他の人にはって、ちょっと……ううん、大分失礼だとは分かっているけど……少し嬉しくなった。

 こんなにも絆那さんは私を好いていてくれて、優しくしてくれる。

 それなのに私は、そんな絆那さんを信じ切れていなかった。

 たった二日。信じるには、凄く早いのかもしれない。

 でもやっぱり……絆那さんが怖い人だとは、思えなかった。

「そろそろあいつにところに戻るか、どうせ終わってるだろうけど。」

 独り言のようにそう呟いた絆那さんは、踵を返して元来た道を帰ろうとする。

 その途端に私は、大きな声で絆那を呼び止めた。

「き、絆那さんっ……!」