独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 眉間に皺を寄せ、不機嫌オーラを出している絆那さん。

 でも、朝霞さんは全く気にしていないように微笑みを浮かべた。

「そんなに機嫌悪くしないでもいいと思うけど。別に、和凜ちゃんを取って食べようなんてしないから。」

「当たり前だ。分かってるならさっさと帰れ。」

「……そう言うわけには、行かないかなぁ。」

 取って、食べる……?

 そう言えばその言葉、昨日も言ってたような……?

 何やら意味深そうな笑みをしている朝霞さんと、もっと不機嫌になってしまった絆那さんにハラハラする。

 ま、また喧嘩が始まっちゃいそうっ……!

 今度こそは止められるように、しっかり声を出さなきゃ!

 そう考えて、二人の間に割って入ろうとした……瞬間の事だった。

「こうして、不意を狙ってくる馬鹿共がいるから。」

 ……!?

 愉快そうで嘲笑うような朝霞さんの声が響いたかと、思った時。

 風を切るような音が背後から聞こえて、直後鈍い音が届く。

 それを朝霞さんがしたんだと気付くには、少し時間がかかった。

 音につられて、背後を振り返る。