独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

「は、はいっ。」

 ふっと優しい笑みを浮かべる絆那さんに、私も返すように微笑む。

「……天使か。」

「ふぇ?」

「いや、何でもない。」

 みんな、小さな声で話すのブームなのかなぁ……。

 いや、私の耳が悪いだけなのかもしれないっ……病院、行こうかなぁ。

 絆那さんがさっき言った言葉が何か気になったけど、何でもないらしいから聞かないほうが良いと思って口を噤んだ。



「で、何でお前がついてきてんだよ。」

 学校を出て帰路を歩いていると、突然絆那さんがそう言った。

 面倒そうで嫌そうな表情をしている絆那さんは、あからさまに不機嫌な様子。

 その後に聞こえるか聞こえないかの舌打ちをしたかと思えば、踵を返して後ろを振り返った。

「水翔。」

 結構低い絆那さんの声が聞こえて私も振り返ると……視界には、苦笑している朝霞さんが入った。

 というか、朝霞さんついてきてたの……!?

 全く気付かなかった……と考えて、ぽかんとしてしまう。

 いつから着いてきてたんだろうか……気配がないだなんて、不思議な人だ……。