独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 でも、何て言おうっ……?

 あわあわと慌てて視線を交互に動かす。

 その時、絆那さんが私の腕を引いた。

 その拍子に、こけかけそうになるも絆那さんが支えてくれる。

「お前らこそ、こんなところで喧嘩するな。和凜が困ってる。」

 私と話す時よりも、少しだけ低い声。

 だけど、その中に隠しきれていない絆那さんの優しさが出ていて、みんなにバレないようにふっと頬を緩めた。

 ふふっ、絆那さんはどこまでも優しいんだな……。

 聖人みたいだ……凄いなぁ。

 割と本気でそう考えて、心が温かい気持ちになる。

 その間に話は終わってしまったのか、美月ちゃんは不安そうにしながらも踵を返した。

「天狼がいるなら安心だと思うし、あたしは帰るね。何か教えて、天狼が何かやらかしてもね。また明日ね、和凜。」

「美月ちゃんも、また明日っ……!」

 バイバイ、と付け加えて手を振る。

 軽く手を振り返してくれた美月ちゃんの背中が見えなくなってから、絆那さんが私に視線を移した。

「俺たちも帰ろうか。」