独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

「はぁ……和凜いつもごめんね。あいつら、朝からうるさいでしょ? 嫌ならあたしのほうから言っておくけど……」

「ううんっ。私、皆さんに挨拶されるの好きだからこのままで大丈夫だよ! 気にかけてくれてありがとう、美月ちゃん。」

 本当に、美月ちゃんはどこまでも大人っぽいなぁ……。

 私が気付かないようなところにもすぐ気が回って、こう言ってくれる。

 こんなに優しくて素敵な友達がいて、幸せだ。

 感謝を伝えるようにえへへと笑うと、美月ちゃんはどうしてか心臓の辺りを押さえてしまった。

「ぐっ……! 和凜の破壊力、半端ないっ……!」

「……? どうしたの、美月ちゃん?」

 急に唸りだしてしまった美月ちゃんに、不思議に思って尋ねる。

 だけど何でもないといったように、すぐいつもの柔らかい微笑を浮かべてみせてくれた。

「何でもないよ。和凜の可愛さに、心臓が破裂寸前なだけだったから。」

「し、心臓っ……!? それ、大丈夫なの……!?」

 心臓が破裂、という恐ろしい単語に私のほうが身震いする。