独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 天狼さんの言葉にぽかんとしてしまっている間も、天狼さんは何やら考え込んでいる。

 だけどその中で私は、ある提案を思いついた。

 天狼さんはご飯を食べたくないわけじゃなくて、面倒だから食べていないだけなんだよね……?

 だったら尚更食べたほうが良いはず。

 ご飯食べなきゃ、頭も十分に回らないし。

 そう考えて、恐る恐る天狼さんに声をかけた。

「天狼さん……あの、良かったら何ですけど……私、天狼さんの分のお弁当も作ってきても良いですか? ご飯はどっちにしても食べたほうが良いですし。」

 無理にとは言わないけど……食べたほうが良いのは事実。

 断られるだろうなと言う事を視野に入れて、返答を待つ。

 何を言われるのかな……と、少しだけ怯えながら。

 だけど身構えていた私に帰って来たものは、予想よりも斜め上過ぎる展開だった。

「そんな事良いのか? いや、嬉しくないわけじゃないんだ。和凜の負担が重たくなると思っていて……。」

 言いたい事が纏まっていないらしい天狼さんは、恥ずかしそうに、でも嬉しそうにそう言ってくれた。