独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 こっそりと思って、抵抗もできずに結局連れて行かれてしまった。



 ある場所に連れてこられて、私は呆気に取られる。

 ガチャン、と扉が閉まる音が聞こえる。

 天狼さんが扉を閉めたんだろう。

 でも……自分がいる場所に、疑問を持たずにいられない。

「て、天狼さん。」

「どうした?」

「お、屋上って……立ち入り禁止なんじゃ、ないですか……?」

 この学校の屋上は確か、鍵がかかっているはず。

 なのにどうして、こんなにすんなり入れるの?

 驚いて瞬きを繰り返している私に、天狼さんは「それはな……」と言って言葉を続けた。

「教師から借りてきた。というか、教師のほうから鍵は渡された。」

「そ、そうなんですか……。」

 先生のほうから鍵を渡されるって……ど、どういう事なんだろう。

 まさかと言いたい言葉が飛び出てきて、あははと苦笑いを浮かべる。

 そんなあっさりな事、あるんだろうか……。

 気になりはするけど、きっと聞かないほうが良い。

 私の直感がそう言っている気がして、口を噤む。