独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 唐突過ぎる天狼さんの行動に、心の中で素っ頓狂な声が洩れそうになる。

 意味が全く理解できずに、何も言えないまま連れて行かれそうになった。

 でも後ろから、美月ちゃんが怒りを含んだ声で大きな声を響かせる。

「あんた……和凜のこと離しなさい。勝手に連れて行くんじゃないわよ。」

 ……み、美月ちゃん?

 ドスの利いた声が当たりに響いて、大きく肩を揺らす。

 周りの生徒さんも怯えてしまっているようで、身を縮こまらせていた。

 だけど、天狼さんは無視を決めている。

「わっ……!」

 そのまま私の腕を優しい力で引っ張り、教室から出る事になった。



 私が抵抗しても抵抗にならないだろうと思い、大人しく天狼さんに連れていかれる。

 どこに行くんだろう……と不安を抱えながらも、天狼さんの姿を後ろから見る。

 やっぱり背は私よりも大きくて、不良さんのように見える。

 実際、男の人を吹っ飛ばしていたから、不良さんなんだろうけど……。

 でもそれにしては、優しい気がする。

 うーんと考え込みながら天狼さんに連れていかれるままに、校舎内を歩く。