悶々とした気持ちを抱きながら、ため息を吐いて学校へと向かう。

 昨日みたいな事にならないように、周りは慎重に……。

 こんな朝から絡んでくる人はいないと思うけど、昨日は油断しちゃったから。

 フラグ建築してから折るのが早いなぁ……なんて、自嘲気味に思う。

 や、やっぱり一人だと怖いっ……。

 途中でそう思ってしまった私は、安全が保障されているだろう学校へ駆け足で向かった。



 走って来たからかいつもよりも早く学校に着いて、ほっと安堵の息を吐く。

 と、とりあえずここまで来たら大丈夫かな……。

 いや、こう思ってたらフラグみたいっ……。

 またもやフラグを折りたくない私は靴を履き替えて、美月ちゃんが来るのを待つ。

 数分早いだけだけど、まだ美月ちゃんは来ていないみたい。

 だからしばらく、昇降口の隅で待っている事にした。

 その間にさっきまで緊張でバクバクしていた心臓を落ち着かせようと、深呼吸を繰り返す。

 走ってきたのも相まってか、いつもより早い鼓動が聞こえる。