お母さんたちの分はお皿に取り分けて、冷蔵庫に。

 その後にお父さんの分のお弁当を作る。

 お父さんは朝早く出るから、お弁当を朝作る事ができない。

 だから家にもう一個お弁当箱をストックしておいて、次の日のお弁当を冷蔵庫に置いておく。

 本当は質が落ちちゃうから、こんな事したくないけど……。

 お父さんは最初お弁当を持っていかなかったけど、ご飯がないと一切食べない事に気付いた。

 そんなんじゃ体をすぐ壊しちゃうから、こうでもしてお弁当を持たせている。

 それはお母さんだって同じだ。

 仕事熱心なのは凄いけど、それで調子が狂ったら元も子もない。

 ……お休み、取れないのかな。

 自分の部屋に戻って宿題をしながら、ふと考える。

 お仕事が大変なのは、様子を見てれば分かる。

 でも、しっかり休まないと二人が病気になっちゃうかもしれない。

 そんなの、絶対嫌だっ……。

 だけど……私が言ったって、お仕事に響くわけじゃない。

 だからこそ私は、こうして少しでも二人の負担を減らすしかできないんだ。