「う、うんっ。私は大丈夫だけど、舎弟さんたちは大丈夫なの……? さっき、みんな心臓の辺りを押さえてたから……。」

 みんなが一斉に心臓が痛くなっちゃうなんて、何かの病気なのかもしれない。

 一気に不安に駆られてしまい、視線を落とす。

 だけれど美月ちゃんは何でもないといったように、首を左右に振った。

「あいつらは大丈夫よ、和凜は知らなくていいわ。」

「そ、そう……?」

「そう。」

 そういうもの、なのかな?

 まさか知らなくていいと言われちゃうなんて……心配だけど、あまり聞くのもダメだよね。

 で、でももう一つだけっ……。

「美月ちゃん、どうして舎弟さんたちは私を呼んだんだろう……。」

 そう、それが気になる。

 呼んだって事は何かしら理由があるんだろうし、知っておかなきゃダメなんだと思う。

 教えて!という視線を向け、美月ちゃんの返答を待つ。

「それはあたしが説明しますよ!」

 ……けど、突然美月ちゃんの背後からさっきの舎弟さんが顔を覗かせた。

「お、教えてくれるんですか……!」