……はぁっ、ドキドキした……っ。

 お昼休憩も終わりに差し掛かり、絆那さんに教室まで送ってもらって帰ってきた。

 昨日からだけど、絆那さん凄く甘くなってるような……。

 優しいのはもちろんだけど、その中に甘さが追加されているようで……ついていくのに精一杯だ。

 けど、いっぱい大好きって言えるのは素敵な関係だ。

 私は何にもない、ただの平凡女子。

 巻き込まれ体質だし、絆那さんの足ばっかり引っ張るダメダメな子だけど。

 ……私も私なりに、絆那さんを大事にしていきたい。

 初めてお付き合いをするから何をすればいいかなんて分からないのが本音だけど、愛想を尽かされないように、もっと大好きになってもらう為に頑張りたい。

 ぐっと両手に拳を作り、自分の席に戻る。

 そういえば、次は国語だったよね……。

 もうそろそろお昼休憩も終わるから、準備しておかなきゃ。

 はっとそんな事を思い出し、ロッカーへと歩いていく。

 ……ええっと、これとこれがあればいいかな?

 何度か確認をして、よしっと首を縦に振る。