独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

「俺だって分かってるさ。だがこれが一番手っ取り早く、確実なんだ。精神を破壊すれば、地位は奪いやすい。」

「それでも……! そんな卑怯な真似はダメですっ……!」

 私はそんな、危険で非道な事に手を貸してしまったの……?

 そんなの、もう絆那さんに顔向けできない。

 冷たくしてしまった、突き放してしまった時から思っていた。これで私は完全に、絆那さんに会う顔がなくなってしまったと。

 だからそれは、覚悟の上だけど。

「そんな事しちゃいけないです! 卑怯な手で手に入れたものは、すぐに奪い返されてしまいますし、こんな卑怯な事より正々堂々としたほうが……」

「流石に口答えしすぎだ、咲城。」

「っ……!」

 機敏な動きで来たと思えば、ぐっとソファに押し付けられる。

「俺は女に関わるのが嫌いなんだ。それでも奪う為、お前に話しかけて頼み事をした。俺は身を削って頑張ってきても、ダメだったんだ……っ! 何がお前なんかに分かるって言うんだ……!」

 ……確かに、そうだ。

 私は会長のこと何も知らない。知るつもりもなかったし、全然分かっていない。