独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 それだけは、ダメっ……!

「う、ううんっ。何でもないよっ!」

「……そうには見えないけど。」

 さ、流石美月ちゃんだ……勘が鋭い……っ。

 だけどここで吐いちゃ、バレてしまう。

 何としてもそれは避けなきゃっ……。

「ほ、本当に何でもないよっ! 今日は急いで学校に来たから、ちょっと疲れちゃって力が抜けただけなんだ……!」

 あはは、と乾いた笑みを零してしまう私。

 嘘吐くの、あんまり得意じゃないのにっ……。

 美月ちゃんに嘘を吐いているという事実も苦しいし、これから絆那さんを騙してしまうという決断も辛い。

 でもそうしなきゃ、絆那さんが危険な目に……っ。

 いくら絆那さんが強いと言ったって、会長が権力を持っている以上どうなるか分からない。

 一週間後に、分かるんだよね。

 それまで私は、絆那さんに冷たくしなきゃならない。

 ……いくら何でも、それは無理だ。

 冷たくなんて、できないよっ……。

「……。」

 ぎゅっと制服を掴んだ私を、美月ちゃんは何かを見据えるような目で見ていた。