でも、幸せだ。

 絆那さんのことを考えるだけで、心が温まる。

 それくらい、私にとって大事な人なんだ。絆那さんは。

「明日からどうしよう……。」

 ……それでも、私の悩みが解決する事はなかった。



 翌日、早速絆那さんと顔を合わせる。

 毎朝一緒に登校してるから、当たり前といえば当たり前だけど……いざ会うと、やっぱり緊張するっ。

「和凜? どうしたんだ、顔が赤いぞ?」

「ふぇ?」

「熱でもあるのか?」

 そう言いながら、私の額に触れた絆那さん。

 瞬間、大きく肩を跳ねさせてしまった。

「な、ないですっ……! は、早く学校行きましょうっ……!」

 急いで、絆那さんの手を振り払う。

 いつもより速足で向かいながら、私は両手で自分の頬に触れた。

 わっ、凄く熱くなってるっ……。

 本当に熱があるんじゃないかと思うくらい、私の頬は熱を持っていた。

 ううっ、こんな感じじゃダメだ……やっぱり、意識しちゃ恥ずかしくなっちゃうっ……。

 だけれど、絆那さんと会わないようにするわけにもいかず。