独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 絆那さんが嫌なわけじゃない、むしろ嬉しいくらいで……って、私は何を思ってるの!

 少しだけ視線を逸らし、もごもごと口ごもる。

 だけれど私はこれを伝えないとダメだと決めて、はっきりと口に出した。

「わ、私は絆那さんとは不釣り合いだから……勘違いされちゃ、絆那さんに迷惑がかかっちゃうって思って……」

「何を言っているんだ。」

 私の言葉に被せるように、手を伸ばしてきた絆那さん。

 途端に私の髪を少し持ち上げ、優しい視線でこう言った。

「俺は迷惑だなんて思わない。というか、俺のほうが和凜に不釣り合いだ。だからそんなに気にするな、大丈夫だから。」

「いやっ……私のほうが不釣り合いですよっ!」

「自信を持て、和凜はこの世の誰よりも可愛いぞ。」

「っ……!」

 き、絆那さんは私をおちょくるのが得意すぎるっ……!

 さらっと簡単に言ってのけた絆那さんに恥ずかしくなって、視線をばっと下げる。

「……やっぱりあの二人、お付き合いしてるんじゃ……」

「あら~、若いっていいわね~。初々しくて可愛いわ~。仁来にもそんな恋愛してほしいわね~。」