独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 ……だけど、流石にこれ以上は困る。

 掴まれている腕に込められている力が強くて、顔を歪めてしまう。

 学校だから泣くような事はしないけど、痛みで思考が動かなくなりそうだ。

 腕を引こうにも、びくともしないし……。

 どうすれば、いいの……っ?

「おい、俺の和凜に何しやがる。」

 聞き心地がいい、アルトの声。

 いつの間にか目を瞑っていた私の手を解放してくれ、代わりに手を引かれる。

 絆那、さん……。

 どうしてここに絆那さんがいるのかは分からないけど、安堵の気持ちでいっぱいになる。

「勝手にこいつに手を出すな。お前ら、まだ懲りてないのかよ。」

「貴様にそう言われる筋合いはないっ! 総長がその子を連れてこいって言ったんだ!」

「だからといって連れ去るな。」

 ドスが利いた、低い声がその場に響く。

「さっさと散れ。」

「……チッ。」

 絆那さんの言葉に、悔しそうに顔を歪めて行ってしまった彼ら。

 その瞬間、私は安堵からの息を吐いた。

 ……さっきのは、一体。

 どうしてあの人たちは私を……? しかも、やっぱり“総長”って……。