独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 どことなく普通の人、ではない感じがする……。

 加えて面識もない人だったから、何て答えればいいか分からず慌ててしまった。

 ……もしかすると、私に声をかけたわけじゃないのかもしれない。

 一瞬だけそう考えたけど、彼らの視線は私で。

 間違いなく私に用があるのではないかと、確信した。

「わ、私に何か、用ですか……?」

 緊張から、教材を持つ手に力がこもる。

 一歩後ずさって、彼らから距離を取ろうと図った。

 ……だけども、彼らも比例して私に近付いてくる。

 怖い。はっきりとそんな感情が私の中に現れた。

 よく見てみればこの人たちの耳にはたくさんのピアスがあり、不良さんだと一目で分かった。

「あ、あの……」

「総長から言われた通りに接近してみたけどよー、この子マジ可愛くね?」

「それな。ま、それを総長の前で言ったら怒られるけどな。」

「それもそうだな。総長は桃江さん一筋だしな。所詮この子は人質なんだろ?」

「あぁ。それにしても、下っ端の俺らに任せて総長は何やってんのかな。」