独占欲強めの最強総長、溺愛は盲目なほど。

 私もうーんと背伸びをしてから、机にかけているスクールバッグに手を伸ばす。

 いつも通りにお弁当箱を取り出し、その後にもう一つ取り出す。

 ……絆那さんの、お弁当を。

 私のよりも大きく、少し重たいお弁当。

 男の人のお弁当はこれくらいでいいのかな……と不安になるも、そんなネガティブな考えを払拭するように首を左右に振る。

「あ、天狼……うわ、ちょっとキモイかも……。あんなだらしない顔してると、すぐやられそう。」

「天狼さん、もう来たのっ……?」

 美月ちゃんの半ば引き気味の声が聞こえ、バッと振り返る。

 すると同時に、教室の後ろ扉で待ってくれている絆那さんが視界に入った。

「えぇ……気を付けて行ってらっしゃい。」

「うんっ!」

 もちろんそのつもり。

 昨日の今日だし、自分の身の回りには十分気を付けるつもり。

 美月ちゃんに大きく頷いて、絆那さんの元に向かおうと踵を返す。

 ……だけど、何故か美月ちゃんが不敵な笑みをして席を立った。

 ど、どうしたんだろう、美月ちゃん……?