ピピピピッ……

 アラームの規則的な音が聞こえて、ゆっくりと目を覚ます。

 そんな私の腕の中には、等身大のくまのぬいぐるみがある。

 ふわふわで柔らかくて、ぎゅっと抱きしめると安心するんだ。

 そのまま、また寝ちゃいそう……。

 ……って、ダメっ。学校があるから、ちゃんと起きなきゃ!

 くまのぬいぐるみをベッドに置いて、まだ寝ぼけ眼のまま支度をする。

 寝癖がついている髪の毛をしっかり整えて、制服に腕を通す。

 んー、まだ眠いけど……起きなきゃなぁ。

 ぼんやり思いながら胸の前で桃色のリボンを結び、鏡の前で「よしっ!」と声を上げる。

 学校に持っていくのは……ええっと、これでいいかなっ。

 スクールバッグの中身を確認してから、私は部屋の電気を消して一階に降りる。

 一階のリビングの電気をつけて、私は壁にかけていたエプロンを手に取った。

 紐を後ろで結んで、両手にぐーを作ってから朝食作りに取り掛かる。

 冷蔵庫の中身を見て、昼食のお弁当の内容も合わせながら考えながら調理を始めた。



 ふぅ……よし、完成っ!

 出来上がった朝食とお弁当を見て、ほっと一息吐く。