誠二の後ろから顔を出したのは、いつも満春と一緒にいる誠二の彼女。

「私の友達傷つけといて、こんなところでしゃがみこんで」

「千紘、雪だって反省してるんだから」

「ふんっ、本当に満春のことが好きなら、どんなに拒否されても追いかけるでしょ普通。

傷つく覚悟もないなんて、ヘタレ以外の何ものでもないわっ」


誠二の彼女の言葉が胸に突き刺さる。

(確かに俺は…、満春を傷つけてばかりで自分が傷つく覚悟がない、ヘタレだ…)