そのあとも、彼氏が彼女にかんざしをプレゼントしたり、年配のご婦人が帯飾りを選んだりと、清河の作品は次々と売れていった。

17時頃になると、隣のテントでもハヤシライスや光るグッズが飛ぶように売れていく。

花火が始まる20時には全て完売となり、瑠璃達は皆で揃って花火を見上げた。

達成感と高揚感、そして仲間との一体感を感じ、瑠璃はきれいな花火を見ながら胸がいっぱいになった。

隣にいる奈々、そして清河の横顔も、花火に明るく照らされている。

そこにいる皆が、笑顔を浮かべていた。

(この日のこの景色をずっとずっと忘れない)

瑠璃は心に刻んで微笑んだ。