言われるがまま、絵の具と筆が並ぶ作業台の前に座る。
「なんでも思うように描いたらええ」
そう言いながらおじいさんは、慣れた手つきで筆に絵の具を乗せると、丸く膨らんだガラスの内側に筆を入れ、すーっと線を引く。
瑠璃と奈々が見つめる先で、器用にガラスを回しながら描く絵は、やがて生き生きとした金魚になった。
「うわー、すごい!」
「本当に。本物の金魚が泳いでいるみたい」
感嘆の声しか出て来ない。
「これが風鈴になるんや。ほら、あんたらもなんか描いてみ」
瑠璃と奈々は、置いてあったガラスを手に持ち、うーんと考えながら絵を描いてみる。
奈々は朝顔、瑠璃は花火を描いた…つもりだった。
「…なんだか分かんないよね?」
「まあ、言われてみればって感じ?」
二人で苦笑いする。
「ええんや。上手い下手とか、偽物や安物とか、そんなん関係ない。世界に一つ、自分が生み出した作品や」
おじいさんの言葉に、二人は嬉しそうに頷いた。
「なんでも思うように描いたらええ」
そう言いながらおじいさんは、慣れた手つきで筆に絵の具を乗せると、丸く膨らんだガラスの内側に筆を入れ、すーっと線を引く。
瑠璃と奈々が見つめる先で、器用にガラスを回しながら描く絵は、やがて生き生きとした金魚になった。
「うわー、すごい!」
「本当に。本物の金魚が泳いでいるみたい」
感嘆の声しか出て来ない。
「これが風鈴になるんや。ほら、あんたらもなんか描いてみ」
瑠璃と奈々は、置いてあったガラスを手に持ち、うーんと考えながら絵を描いてみる。
奈々は朝顔、瑠璃は花火を描いた…つもりだった。
「…なんだか分かんないよね?」
「まあ、言われてみればって感じ?」
二人で苦笑いする。
「ええんや。上手い下手とか、偽物や安物とか、そんなん関係ない。世界に一つ、自分が生み出した作品や」
おじいさんの言葉に、二人は嬉しそうに頷いた。



