「まぁ、私が作るものなんてプロの人には敵わないですけど…」 「そんなことないよ。依里の料理は世界一美味しい」 今度は晴人さんが、私の背中を洗ってくれる。 「それに…」 「それに?」 「晴人さんの、喜ぶ顔が、見たい、ので…」 晴人さんに背を向けててよかった。 今の私は、真っ赤だろうから。