最後のデザートも頂き、満足な吐息を漏らした。 「ふふっ、こんなに綺麗に食べてくださって、料理人も喜ぶと思いますわ」 「ごちそうさまでした」 料理を食べ終わり、最初に案内された部屋へと戻った。 「依里さん、この家はご存じの通り少々特殊な家です。 人脈作りのため、パーティーに参加することもありますし、お偉い方との食事会。 結婚披露宴なども、盛大に開かなければいけません」 「父さん。そんなこと今は…」