「奥さま、旦那様、お食事のご用意が出来ました」

控えめなノックと共に、槇野さんと同じような服を着た若い男性が呼びに来た。

「あぁ、そうか。依里さん、私たちが案内します」

「父さん、俺が案内しますから下がっててください」

「晴人、案内するくらいかまわんだろう?」

「父さんには母さんがいるでしょう。依里は俺のです」


「ふふっ、さすが親子ね。本当にそっくり」