「依里、そんなに緊張しなくて大丈夫。 両親も、依里との結婚歓迎してくれてるって言ったでしょ?」 今私たちは、晴人さんが運転する車で晴人さんのご実家に向かっている途中。 「そうですけど…。実際に会ったらなんて言われるか…」 晴人さんが用意した部屋で軟禁(?)されている間、 すでに婚姻届けにはサインして、提出していた。 本来なら、ご両親に挨拶してからだと思うのだが…。 晴人さんが、捨てられた犬のような顔で 「俺、不安なんだ。依里がまた、俺から離れていくんじゃないかって」