「依里、おはよう」

「ん、おはようございます、晴人さん」


朝目覚めると、必ず晴人さんが朝の挨拶と共にキスを贈ってくれる。

そして私もキスを返す。

一緒に暮らし始めて、最初に決められた約束だった。


あの日、日本へ帰ってきてしばらくは家から出してもらえなかった。

トイレへ行くにも、お風呂へ行くにも晴人さんと一緒。