「叫んでしまって申し訳ありませんでした。すべて承知いたしました。そういうご命令でしたら、このマキ・セルデン。全力をもってあなたを癒しましょう。笑わせましょう。呼び方もウオーレン様、でよろしければそうします」

 全力で宣言し、力いっぱい胸部を拳で叩いた。

 あいにく、わたしは豊満なバストではない。かといって筋肉があるわけでもない。

 すさまじい衝撃に、おもいっきりむせてしまった。

「マキ・セルデン。あらためて、来てくれた礼をいわせてくれ。疲れただろう。今夜は、ゆっくり休むといい」

 上半身を折ってゲラゲラ笑うウオーレンを残し、食堂をあとにした。

 なにかが違う気がするのだけれど。

 でもまぁいいか。

 お腹いっぱいで眠くなったから、とりあえず寝ましょう。

 明日、考えればいいわ。

 あたらしい配置場所での初日は、何事もなく終了した。