スマホには他にも私がここに到着してからの音声が含まれていて、彼女がこの一件に加担したことや志貴の連れ去りに協力したことも証拠として残されていた。
「お父さんは解任かな?」
その言葉に膝から崩れ落ちた美李亜。
彼女の顔は青白く、まるで何かに怯えているようだった。
「お、お願い。黙ってて。こんなことがパパに知られたら、私……本当に嫌われちゃう」
「それは君次第だよ。わかるよね?」
「は、はい……。も、もう、狂猫には一切お金を渡さないし、関わりません!」
委員長の一言で、あっさりと狂猫から手を引くことを決めた美李亜。
彼女の言葉に狂猫のメンバーたちは「報酬がねぇならやってられっかよ」と傷だらけの体を引きずりながら去って行った。
お金で繋がっていた関係はこんなにも脆い。
闇狼のメンバーは「怜央さん、やりましたね」「狂猫に負ける気なんて始めからなかったんだよ」とこの抗争の勝利に声を弾ませる。
「嘘だろ……」
その様子に今度は香坂が膝をついた。



