【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。


闇狼が結成された理由?


「悪いけど私は闇狼の内部についてはよく知らない」

「じゃあ、蓮見が闇狼にいる理由も知らないんだ?」


香坂の口ぶりは質問に対する答えを知っているようだった。

私は闇狼の結成理由も怜央がそこにいる理由も何一つ知らない。


「その顔は何も知らないって感じだね。君、本当に蓮見の姫なの?」

……だめだ、怪しまれている。

ここは冷静に対処しないと。

「知らなかったら悪い?」

「別に?何も知らないなら教えてあげるよ。闇狼は櫻子って女の子を護るために作られたチームなんだ」


闇狼が櫻子さんを護るために作られたチーム……?


「つってもまー、最初はままごとみたいなものだったけど。久上(くがみ)真宙の兄貴が初代総長で、いつの間にかデカくなってたふざけたチームだよ」

「真宙くんのお兄さんが……」

「チームがデカくなりすぎたせいで逆に狙われることになった櫻子ちゃんが可哀想だと思わない?まぁ、最近は蓮見たちと一緒にいないみたいだけど」

怜央が櫻子さんから距離を取ったのはどうやら正解のようだ。

狂猫は今も彼女の行動を探っている。

「暴走族に興味なんかないはずの蓮見が今でも総長を続けているのは何のためだろうね?」

「……さぁ、私は知らない」

「そっか残念。俺の質問は終わり。次は君の番だよ」