「総長の姫って彼女でしょ?付き合ってどの位になるの?」
「……そんなの知ってどうするの。ってかさ、自分の立場わかってる?人質だよ」
「もちろん、わかってるわよ。怜央はきっと私を助けに来てくれる。だから、この暇な時間を雑談にでも使おうと思って」
そうして相手を油断させた隙に、ここから逃げ出す。
私はただ助けを待つだけの姫なんかにはなりたくない。
だって、それなら私じゃなくてもいいから。
私が櫻子さんの身代わりとして選ばれたのには理由がある。
怯えてばかりいるな、仕事をしろ。
今、両手が自由だったら頬を叩いて気合を入れるのに。
「本当に面白い子だね。肝が据わってる……いや、神経が図太いのかな?いいよ、雑談に付き合ってあげる。その代わり俺の質問にも答えてよ」
私は少し考えた後、首を縦に振った。
「じゃあ、俺からね」
香坂が私に聞きたいことって何?
「闇狼が結成された理由って知ってる?」
「…………え?」



