反射的に目をつむると、乾いた笑い声が響く。
その直後、パチンと音がして蛍光灯に明かりが灯った。
「殴られるとでも思った?ごめん、ごめん。いきなり暴力なんて振るわないよ。でも、礼儀がなってないんじゃないかな?俺は18歳で君は16歳。そうだろ?水瀬瑠佳ちゃん」
回りくどい言い方。
俺はお前の個人情報を握ってるとでも言いたいのだろうか。
「……あれ、おかしいな。泣き出すかと思ったのに。君、全然可愛くないね」
「……よく言われます」
「へぇ、蓮見はずいぶんと面白いお姫様を捕まえたな」
香坂はそう言うとブラウスの襟元を掴んで、乱暴に私の体を起こした。
「ごほっ、ごほっ」
見上げることしかできなかったこの場所を、一度ぐるりと見渡してみる。
いくつかある蛍光灯のうち、明かりがついたのは2つ。
窓はカーテンで覆われているから光は入らない。
この場所も現在の時間も不明だ。



