「…神……ねぇ」



「ちょっとは Ign:s に興味でてきた?」

「ん~あはは…」



曖昧に笑う私に、クウちゃんは強要してこなかった。クウちゃんは、いつもそうだ。私に逃げ道を用意してくれる。


前に、私が恐る恐る Ign:s が嫌いと打ち明けた日も、クウちゃんは「萌々が嫌いなら嫌いでいいんじゃない?でも、たまには私に Ign:s の話をさせてね!」と言ってくれた。


自分の趣味を否定されたのに、文句の一つも言わなかった親友…。あなたこそ、私にとって神ですよ…クウちゃん。



「あ、もっと聞きたいんだけど…そもそも Ign:s って何人だっけ?」

「あぁん?」

「じゃなくて! Ign:s 全員の事を、もっと知りたいなぁ~?」



基本の「き」くらいは知っておかないとマズイらしいね…!クウちゃんの眼光の鋭さが、スマホのライトよりも光っていたよ…!