その頃、皇太子は母である王妃にロゼリアが選んだ香水をプレゼントしていた。
「まあ、素晴らしい香りだわ。私の作っているバラにこういう香りのものがあります。花の時期しかこの香りは楽しめないから季節が終わると寂しかったけど、これがあればいつでもこの香りをまとうことができるわ。」
「母上に喜んでいただいて私もうれしいです。実は、それを選んでくれた花屋の娘がとても美しく、所作も貴族の娘のようなのです。」
皇太子は身を乗り出して、王妃に話し出した。
「たくさんの化粧品なども彼女が作っているようです。エセン出身のようでした。一度、素性を調べて問題なければ登城させ、母上にそのほかの商品もお見せしたいと思います。」
「……ふふふ。お前がそんなに前のめりになって女性のはなしをするのは久しぶりね。よほど美しい娘なのね。いいでしょう。この香水を作ったというのでしたら、私とも趣味が合うはず。是非一度、城に招いてちょうだい。」
王妃は、大きな羽の付いている団扇をゆったりと口元に近づけ、にっこりしながら皇太子に返事をした。
「まあ、素晴らしい香りだわ。私の作っているバラにこういう香りのものがあります。花の時期しかこの香りは楽しめないから季節が終わると寂しかったけど、これがあればいつでもこの香りをまとうことができるわ。」
「母上に喜んでいただいて私もうれしいです。実は、それを選んでくれた花屋の娘がとても美しく、所作も貴族の娘のようなのです。」
皇太子は身を乗り出して、王妃に話し出した。
「たくさんの化粧品なども彼女が作っているようです。エセン出身のようでした。一度、素性を調べて問題なければ登城させ、母上にそのほかの商品もお見せしたいと思います。」
「……ふふふ。お前がそんなに前のめりになって女性のはなしをするのは久しぶりね。よほど美しい娘なのね。いいでしょう。この香水を作ったというのでしたら、私とも趣味が合うはず。是非一度、城に招いてちょうだい。」
王妃は、大きな羽の付いている団扇をゆったりと口元に近づけ、にっこりしながら皇太子に返事をした。