「フユ。悪いが、きみとぼくとの間に愛はない。もうずっと前からね。ぼくはね、フユ。ずっとずっと捜していたんだ。もう出会えないのではないかと不安で仕方がなかった。諦めかけてもいた。しかし、やっと出会えたんだ。きみにこのうれしさがわかるかい? 心から愛することの出来るレディに出会えた、このぼくの気持ちが。この高揚感が理解出来るかい? だから、彼女をいますぐにでも妻として、正妃として迎えたいんだ。悪いが、きみはもう必要ない。きみはもう自由だ。フユ・オールディス伯爵令嬢として、実家に帰ってるといい」